ファンタジー映画感想8 ヒューゴの不思議な発明
2011年アメリカ。フランスが舞台の話ですけれど純然たるアメリカの映画。昔ファンタジーの分類について研究した時「魔法的な雰囲気の漂う作品」と言う分類があった。本作は恐らくそれに当たる。絵は大変に美しい。あまり心は動かない。設定だけのような感じがするためだ。
あらすじ
父を亡くしたヒューゴ少年は飲んだくれの時計技師の伯父とパリの駅に暮らす。伯父はある日を境に帰らない。ヒューゴは伯父の代わりに整備を続け、父が生前修理を試みていた自動人形を完成させるため駅のおもちゃ屋からパーツを盗んで修理を続けた。ある日おもちゃ屋の養女と親しくなる。
感想
絵が美しい。うっとりするような景色が続く。自動人形という設定も、長野まゆみの好きな者には魅力でたまらない。しかしなんとなくつまらない。主人公がどういう人間だか、設定以上のことがはっきりわからないからだと思う。この感じはメアリと魔女の花に似ている。設定だけの人物。生きていない。
ハリーポッターの成功以降、子供向けファンタジー映画のネーミングが「〇〇(主人公の名前)と▲▲」形式のものが死ぬほど増えた。これもその方式である。