ファンタジー映画感想19 ブレイブ・ストーリー
2006年。宮部みゆき原作のファンタジー小説の映画化。日本アニメ。 原作はエグくて、というのは父親の離婚、姑と母の喧嘩、自殺未遂、レイプ、いじめなんかの要素を割と露骨に含んだかなり暗い話だったが、アニメにしたんで暗さを8割引きにした仕様。でもこうでもしないと並みの子どもには見れない話だったから妥当なのではないか。しかしそのせいで魅力はかなり減った。
あらすじ
小学生のワタルは隣のクラスの転校生ミツルから空きビルの扉から異世界へ行けると知らされる。異世界ではこちらの世界の運命を変えられる、とも。 父親が家を出、母は自殺未遂。ワタルは運命を変えるため異世界へ旅立つが、そこは美しいがこちらの世界と同様問題のある世界で。
感想
原作は結構なボリュームなんですけどそれを割と綺麗にまとめたと思います。ちゃんと時間内に大切な要素を入れてて手腕がすごい。でも一方で宮部みゆきが書いた故の醜さ、人種差別とか貧困とか人間の愚かさとかそういう部分が非常にソフトになってしまって、結果毒にも薬にもならない感じになってしまったかなとは思う。ただ原作もそこまで世界的に次の世代にも読まれるような名作ファンタジーなのかと言われるとそこまででもないから良いのではないかって感じがします。