持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

ファンタジー映画感想65 進撃の巨人

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN

2015年。アニメと漫画を途中まで見てた人ですが見ました。日本人がやるんだ?と言う不思議さがまずあったんだけどそれどころではなかった。早い段階で原作とアニメのことは忘れ、別個の映画として見出したのだけれどそれでも酷かった…。お金ないならこの手の映画やらないで!

 

あらすじ

人類は人食いの巨人から逃れるため壁を築きその中で暮らしていた。ある日巨人に幼なじみミカサが食われ、エレンは巨人駆逐を誓う。2年後、彼は壁の穴を塞ぐ部隊に志願する。壁の外は危険な世界だが、仲間と出発。襲われた彼らの前に最強の男シキシマと死んだと思っていたミカサ現れる。

 

感想

まず脚本がまずい。人物の動機が常に謎。最強のシキシマの常になんか臭いこと言おうと待ち構えているダサさは共感性羞恥の私には耐えられない。シキシマってきっと脚本家と監督とってスタッフみんなで話し合って作り上げたキャラクターだと思うんですけど、会議でこんな人物にしましょうって話し合って、みんなこれでよかったんですかね?魅力なくない?リヴァイの代わりに出しましょうっていうんだからよっぽどいいキャラクターじゃないとみんな納得しないですよ。

リヴァイの魅力って最強である、という憧れ性と潔癖で掃除好きっていう親近感(言い換えれば可愛いところですね)、それと口がめちゃくちゃ悪いっていう欠点ですね。あと背が低いところも欠点かな。それが合わさったところだと思うんですよ。魅力的なキャラクターはかっこいい憧れる部分、愛着が持てる親近感を感じさせるポイントや酷すぎない欠点、そして尊敬できる部分(リヴァイの場合は口は悪いけれど仲間思いですし公平な人ですね、そして仕事をきちんとやってのけるところ)が合わさってできるものです。酷すぎない欠点というのは口が悪いとかですが、じゃあ酷すぎる欠点ってどんなの?っていうと例えば女性をレイプするとか子供や老人、女性なんかの物理的にそのキャラより弱い人物相手への暴力、差別(これも一種の暴力ですね)なんかを振るうというやつです。どんなに魅力的でも8歳の女の子をレイプしていたら大半の観客はそのキャラを好きになることはできないでしょう。シキシマって最強であるという憧れ性はありますが、他の部分がないんですよ。ただ最強なだけ。挙句に主人公の好きな女の子となんか怪しくて、これではとても好感は持てないし、上司が部下に、という点でセクハラを思い起こさせて不愉快な人物だという印象があります。ほんと、なんでこんなキャラで行こうって話になったんだよ。。。

あとお金ないからなのか画面が常に暗い上に制服着ててみんな髪の色黒なので人物の区別がつかない。面白かったのは壁の中の人が巨人を殺すって言う設定ですね。つまり原作からそのまま持ってきた設定だけが良かった。

演技は石原さとみがよかったなぁ。あんなに綺麗な人が?と思ってたけどちゃんとキャラだった。彼女だけが私の知ってる進撃の巨人でした。