持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

ファンタジー映画感想99 ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔

ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 (字幕版)

2002年。LOTR3部作の2作目。ちなみに勘違いしている人がいたらアレだと思うので申し上げますとロードって王の方です、道じゃない。指輪の王、つまりサウロンのことです。2作目ですが前作のあらすじとか全然ない作りなの好ましい。鬱陶しいですもんね、あらすじやられると。

今作から物語は3パーティー同時並行形式になります。旅の仲間9人って多くない?と一作目で思った方もいらしたでしょうがまぁそういうわけだったのです。ガンダルフとボロミア死んじゃって7人ですけどね。7人もいるのは2:2:3にパーティーが分かれるためだったわけです。2はフロドとサムのモルドールへ指輪を捨てに行こう組、次の2がメリーとピピンのオークに攫われてアイゼンガルドのサルマンのところへ誘拐される組、最後の3がアラゴルンレゴラスギムリのメリピピを助けようと全力疾走組です。

 

あらすじ

アラゴルンレゴラスギムリは攫われたメリーとピピンを追い、病んだ王が治める騎士の国ローハンへ。メリピピはオークの手から逃れようと画策。フロドとサムは指輪を捨てる為モルドールへ向かうが道に迷う。彼らは指輪を狙ってつけてきたゴラムを捕まえ、モルドールの道案内をさせる。

 

感想

ローハンは騎士の国で馬を大切にしていて、3作目に出てくるゴンドールとはまるで違う文化や美術様式の国なので細部をご覧ください。盾持つ乙女エオウィンも登場。エオウィンは胸熱キャラクターなのでワクワクしますね。お洋服の変化もぜひ見てほしい。最初セオデンに息子の死を知らせる時の重そうな暗い色の服。身動きが取れない彼女の状況を表してる感じですね。近付き難い印象の髪を下ろした白いドレス、葬儀の際の髪をアップにした黒いドレス、そして簡素で動きやすいブルート茶に近いグリーンのドレス。どんどんエオウィンが活動的になっていくのが服からもわかります。

ハリウッドの印象に残る悪役ベスト10にランクインしたゴラムもここからがっつり出てくる。モーションキャプチャーの名キャラクターです。ゴラムは非常に心に残るキャラクターですよね。悪でありながら、という話は3作目にしましょう。彼の悪というのは弱さの悪なんですよ。そして揺れ動いてもいる。ホビットだった頃の気持ちが残っていて、でもそれはずっと指輪と地下で暮らしていたために奥の奥に沈んでいた。それがフロドと出会って触れ合ったことで蘇ってくるわけです。

ファラミアも出てきます。ボロミアの弟でいいやつ。彼も本領発揮は3作目ですね。セオデンとはまた違った意味でどうかしらという為政者が出てくるのでね。思えばホビットでもLOTRでも良い王ってなかなかいませんね。エルロンドとガラドリエル、ケレボルンくらいですか?あとはみんなどうかしてるもんなぁ。良き王は少ないという点、現実と似ています。