持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

グーニーズ(1985)

グーニーズ (字幕版)

ファンタジーではないですがいい映画だったので。

スピルバーグのファミリー向け映画ですね〜。今まで見てなかったのでようやく見たんですけどまず出だしから面白い。

だって最初なんか鍵を開けるような金属製の扉を開ける音だけが真っ暗な画面に響くんですよ。で、いきなり刑務所。こっちは子供向け映画だと思ってるからちょっと面食らいます。そこで首吊り死体が、と驚かせたところで実は脱獄計画なんですね。そこからフラタリー一家のジープが疾走する流れで登場人物紹介が行われます。うまい。スピルバーグって動きながら話を進めるのがうまい人という印象なんですけど、例えばその様子は「ジョーズ」なんかにも伺われるわけですが、その方式ここでも使われてます。データは発明好きなんだな、とかチャンクは食いしん坊キャラでドジっ子なんだな、とかね。

LOTRファンとしてはサムでお馴染みのショーン・アスティンが主役のマイキーです。彼が家を立ち退かないといけない、と言う事情が兄貴との関係性を描きながら語られます。この兄貴がいいやつなんですよね。グーニーズのメンバーにブランドも入るの?ちょっと年上じゃない?とも思ったんですけど優しくてなんかしまらなくて、いい兄貴ですね。マイキーとの関係性もいい。ポーチで兄貴に抱きついて引きずられたまま家の中へ入っていくの、年の離れた兄貴に甘える弟がよく出てました。マイキーがお兄ちゃんがバイトを頑張って自転車買った苦労を知っててマウスのことを咎めるシーンも二人の関係性がよく出てていいセリフでした。

マウスの登場シーンも良かったですね。玄関のスクリーンドアのところでちょっと櫛で髪を整えるだけなんですけど、その仕草で彼が不良キャラなのはすぐにわかります。うまい。だってワンアクションでそれをわからせるんだから。

ガールズとしてはアンディが来るのは人物紹介からわかってましたけどステフはちょっとびっくりしました。すぐ帰るのかなぁと思いきや最後までずっといたっていう。

フラタリー一家もなんか魅力的なんで私は結構嫌いになれなかったな。スロースへの対応は許される物ではないんですけど、まぁファミリー映画の悪党だからゴリゴリの悪は出せませんからね。

ギミックいっぱいで子どもがワクワクするようなお話でした。当時の髪型やファッションがわかるという意味でも面白かった。アイスクリームの味、今と変わんないですね。アーモンドプラリネとか、後他にもなんか今もあるようなアイスあったなぁ。

2作目の映画は作られなかったようですが、またこう言う陰のないファミリー映画出てくれたらなと思います。