持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

ファンタジー映画感想140 ドラゴン・キングダム 光の騎士団と暗黒の王

ドラゴン・キングダム 光の騎士団と暗黒の王(字幕版)

2018年。ナルニアとかラピュタとかお金がかかっていたり一流だったりするファンタジーばかりを見ていると体が欲するんですよ、B級ファンタジーを。これはその欲望を満たしてくれました。これこれ!こういうの定期的に見たい!

 

あらすじ

王子はゾンビを使って西の城を襲撃。ドラゴンの卵を持った王女は騎士のジョージとその友達、女戦士二人を連れて北の城にいる父王に知らせを届けに行く。途中ドラゴンが現れジョージ卿はあっさり卵を返却。ゾンビに行手を阻まれた一行は暗黒の王国を通ることに。行政委員が王女達の後を追う。

 

 

感想

この映画、2なんですよね。一作目はドラゴン・ウォーズというそうです。いきなり前回までのあらすじが始まってびっくりさせられる。架空の地名やキャラ名が並べ立てられ慌てたけれど見てれば大体飲み込めます。何しろこの手の映画ってそんなオリジナリティあることはないので大体予想がつくわけです。

言いたいことは色々あるんですけど、まず季節感が謎。女戦士は足と腕丸出しの服で、でも毛皮があって、でもまぁB級ファンタジーにはよくお色気担当のやたら露出の高い防御力ゼロのこんな戦士いるわけねーだろファッションの女戦士いるんでこれは仕方ない。でも王女は毛皮のついた冬服みたいなの着てるのにジョージ卿(頭に傷あるスキンヘッド、私は傷があるので元罪人か映画の1で敵だったのが仲間になった人かと思っていたらどうもそういうわけではなさそうでびっくりしました)はシャツ一枚で鎧もなし、ジョージ卿のお友達で騎士らしい愉快な男性(彼がこのパーティーのお笑い担当)は腕剥き出しの革鎧なんですよ。何?寒いの?暑いの?春なの? そして衣装の謎問題としては「王女お召かえを。小屋で(彼らは無人の村で一夜の宿を取ります)見つけた服に着替えてください。その服では目立ちます」とジョージ卿がいうんですが、ようやくまともなこと言ってくれたな〜その服じゃ冒険に適さないよ〜と思ってたんです。ところが着替えた服が白いひらひらのロングドレスでベルトが現代っぽい。目立つし動きにくいし平民に見えないし何???笑ってしまいました。作り手の女の子にはエロい服、お姫様はロングドレスで腕出した清楚風のちょこっとエロい服を着てほしいという思いが優先されて理屈が無視されてるんですよ。ありがちだけどウケる。最後の方、暗黒の王に捕まって王女はより奴隷感のあるセクシーな衣装になります。そしてアマゾネス連中のメイクが突然変わるんですよね。そのままだとエキゾチック感が足りないってことになったのかな。そういうの最初に決めてからやってくれ。

ドラゴンのデザインは、謎の角、あり得ないほど鮮やかなグリーン、ですね。ドラクエ11とかの表のラスボスみたいな見た目です。目つきもそんな感じ。それを紙粘土で表現したような質感のCGなんですよ。でも多少はお金をかけたのかドラゴン複数出てきますし、まぁ頑張ったんじゃないかな。暗黒の王国のモンスターは雑魚連中はみんなでバケツで普通の服を染めたのかな?って感じで非常に木綿感がありました。ちょっと強い敵も服感が強い衣装着てる。この映画、戦闘シーンの効果音は割とちゃんとしたものを入れているので普通の人を殴ったり刺したりしてるみたいでちょっと心配になりました。後時代がはっきりしないんですよね。北の城、外観で使われる映像がノイシュバンシュタイン城じゃないかと思うんですけど、まぁそれはいいとして、中の借りてる場所のお城結構後の方の時代のお城だと思うんですよ。壁の感じやステンドグラスの精密さから察するに。でもテーブルは適切な時代のものを手配できなかったのか山小屋のテーブル?みたいな汚い木の小さな机を王子も王も使うんです。もっといい机なかったの?せめてなんか敷いたらどうなんだ。。

謎の行政委員は全然強くないんですけどパーティーに参加するわけでもないのになんかついてきてるのはどうなるのか。ちなみに続いています。脚本は意味不明なシーンがあったりなんだり、もうめちゃくちゃですけど一応シリアスなファンタジー映画を作りたいという気持ちはわかるので理解に苦しむことはないと思います。暗黒の王国の皆さんと王女一行が手を組んで悪の王子とその手下の魔術師マジスターと戦おうというところでこの映画は終わり。