持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

ファンタジー映画感想153 パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち

パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち (字幕版)

2003年ディズニーの実写映画です。アトラクション映画っていくつか作られましたがこれがその最初かな?これは名作ですね〜!意味ないシーンがほぼほぼないです。全くないかもしれない!最近ホラーでつまんない映画見ましたがつまらない映画と面白い映画の差ってなんだろうって考えると色々あるんですけど、共通して言えるのは「つまらない映画は無駄な時間の使い方をしている」っていうのがあると思うんですよね。この映画は無駄な時間がない。ずっと意味のあるシーンが続きます。私はダメなジャニオタなのでジャックとウィルの共闘(ラスト)のあたりみてふまけん味を感じていました。 これキーラ・ナイトレイ演じるエリザベス・スワンがいいんですよね。頭良くて強くて!シリーズ最後の方になると強すぎてちょっと面白く無くなってくるんですけど一作目はちょうどいいかっこよさ。初見の時はノリントンが一番好きでした。

 

あらすじ

カリブ海の港町。総督の娘エリザベスは漂流していた少年ウィル・ターナーが身につけていた金貨を大事に持っていた。港町に海賊のジャック・スパロウが現れ海軍の船を盗もうとするが捕まる。その夜、バルボッサと彼の手下たちが町を襲う。彼らは金貨の呪いで死ねない体であり、呪いを解くためエリザベスが隠し持つ金貨とかつての仲間ターナーの血を引く者を探しにきたのだった。バルボッサたちはエリザベスをターナーの子供と思い誘拐。エリザベスを救いたいウィルと、バルボッサから奪われた船を取り返したいジャック・スパロウは手を組むことにする。

 

感想

アトラクション映画で最も成功し最も有名なものだと思います。

ディズニーのアトラクションには映画が先にあってそれを元に作られたアトラクションが作られるパターンと、アトラクションが先にあってそれを元に作られた映画、の二つのパターンがあります。これは後者。見ているとアトラクションでお馴染みのシーンが山ほどあるのでぜひ確認してください。牢屋で鍵を加えたテリア系雑種の犬とか、攻撃される港町とか死の島の洞窟のシーンとかね。

この映画には無駄なシーンがほぼないと言いましたが、停滞してるシーンがないんです。具体的には移動シーン。下手な脚本家が書くと、ウィルがジャックから船の扱い方を習いながら「お前、あの総督の娘が好きなのか?」「……」「好きなんだろ?」「実は子供の頃彼女に助けられて」みたいな、「その情報観客すでに知ってるから」みたいな情報をわざわざ説明するためのダルいシーンを入れちゃうんですが、この映画にはそういうのないです。映画は省略の芸術だ、と昔先生に言われましたが潔くガンガン省略します。同じことは二度いいません。でもアクションにはしっかり時間を割くし、日本のお笑いで言うところの天丼はちゃんと入れますね。ユーモアはカットしません。カットするのはダルいところだけ。だから脚本がいいです、まず。

美術もいいです。さすが大作映画。CG2003年ですけど豪華ですよね。呪われた海賊たちは月光の下では骸骨になるんですけど骸骨になってもちゃんと誰が誰だかはっきりわかります。 音楽も最高。He’s a pirate名曲ですよね。 モブも良かったなぁ。海軍にもバルボッサの手下にもアホな二人組がそれぞれいるんですけどモブが言わなきゃいけないセリフはこの決まったモブが話してくれるのでだんだんモブに愛着が湧いてくるし、アホの二人組が話しているので情報を伝えるシーンでもユーモアが加わって説明がつまらなくならない。

とりあえずいい作品です。必見。シリーズ全部が好きという訳ではないんですが、この一作目は最高だと思っています。シリーズは段々作っていったケースなのでちょっと人気だからって引き伸ばしすぎたな感がある時もあるのですが。