持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

ファンタジー映画感想136 陰陽師

映画「陰陽師」

2001年。滝田洋二郎監督。野村萬斎安倍晴明になったやつ。原作が夢枕獏の「陰陽師」なので話が面白いんですよ。ずーっと見ちゃう。そして野村萬斎は上手いし真田広之も上手いしでいいんですけど、二人演技力のやばい人がいるためになかなかなことになっています。

 

あらすじ

源博雅は上役の依頼を受け陰陽師安倍晴明の屋敷を訪れ、彼と親しくなる。一方左大臣の娘が帝の息子を出産し、右大臣がそれを妬んでいた。右大臣の娘祐姫は帝の寵愛を受けていたが今は関心が薄れていた。帝の息子に呪がかけられ、晴明がそれを阻止する。呪をかけたのは陰陽頭の道尊だった。

 

感想

大ヒット小説の映画化なので話が面白いんですよ、とりあえず、とにかく。なのでスーッと見られるし見ていて辛いことはほぼないです。

ほぼ、というのは源博雅役の伊藤英明の演技が悪い意味でぶっちぎってやばいので。人の良さそうな感じは伝わってくるのでそういう意味ではいいキャスティングなのですが、とりあえず演技力がない。セリフが全部棒読みなのはいいです。でも震えるシーン、これが頻繁にあるんですが、この度に散歩で息が上がってハァハァ言ってる柴犬みたいになるのやめてほしい。笑ってしまう。あと無理に作ってもらった役っぽい密虫の今井絵理子ですね。人のセリフを繰り返すくらいしかセリフないのにその数少ないセリフで折角野村萬斎が作った世界観をぶっ壊していくスタイル。でも心和みました。あと彼女だけヘアメイク及び衣装がおかしかった気がします。でもいいよ、人間じゃないもんね。日本の映画だし。野村萬斎は良かったです。顔も陰陽師っぽいし、術の唱え方も変に大仰でなくて陰陽術玄人っぽかった。あ、術使うのに慣れてんだな、この人、という感じ。

CGが日曜朝の特撮みたいで、且つ2001年なのでそこはお察しください。

でも面白かったんですよね〜。最後のハムナプトラ平安京はあんまり面白くなかったですけどラスト40分までは非常におもしろかった。やっぱり映画は物語が面白ければ見れるんですよ。重要な役やってる役者が散歩帰りの柴犬だろうと、晴明が博雅に突然タメ口になって距離詰めてくるのが唐突だろうと。小泉今日子が綺麗なのと帝の岸部一徳、よかったです。