持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

ファンタジー映画感想155 パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド

パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド(字幕版)

2007年。監督も脚本も1作目、2作目と同じです。この後パイレーツシリーズは2011年に4作目の「生命の泉」を出しますが、監督はロブ・マーシャルに変わります。2017年の5作目「最後の海賊(原題:Dead Men Tell No Tales)は更に別の監督、ヨアヒム・ローニングです。

2作目、3作目でデイヴィ・ジョーンズ編は終了ですが、ほんとこのデイヴィ・ジョーンズ編つまんなかったな〜!何がつまらないって話が複雑すぎるんですよ。ややこしい。キャラクターを一筋ではいかないキャラにするためにそれぞれに動機を持たせて対立するよう設定したらそれが複雑すぎてややこしくなっちゃったんですね。対立関係は物語にスパイスを加えるので重要なんですけど、対立を複雑にしすぎたんです。ジャック・スパロウデイヴィ・ジョーンズ東インド会社ベケット、くらいまでならいいんですけどさらにノリントン、エリザベス、ウィルまで対立に加わったせいでめんどくせえなって感じになってるんです。ぶっちゃけノリントン重要じゃないんだから対立させなくていい。私はノリントンで好きですけど。ポッターでいうとルシウス・マルフォイ大好きなんでノリントンも好きなんですよね。気取った小物の綺麗な顔した悪い奴にすぐ好感持ってしまう。

 

あらすじ

ジャックを蘇らせたいウィルらは蘇ったバルボッサと共に世界の果てへ向かい、なんとかジャックとも再会する。ジャックたちはベケットと戦うため海賊評議会に向かう。揉めながらも海賊たちは人の体に閉じ込められた海の女神カリプソの解放とベケットとの戦闘に合意する。

 

感想

枝葉を削ぎ落とすと、要は海賊たちが集まって東インド会社と戦って勝つ話なんですけど、枝葉がくそ多いせいでわけわかんなくなってるんですよね。あと私がこの話好きじゃない理由って私が結構好きだった端役がほんと意味なく殺されるってのもあると思います。エリザベスのお父さんとかノリントンとか。特にエリザベスのお父さん死ぬ必要全くなかったじゃん?あとウィルがフライング・ダッチマンの船長になって10年に一度しか陸に上がれなくなる意味なんかあった?別にいらなくね?デイヴィ・ジョーンズカリプソの恋愛も最後デイヴィ・ジョーンズの死にカリプソあんま関わってないから意味薄かったし。盛り込んだ物語に意味が結構ないんですよ。しっかりして欲しい。とりあえずスタッフがジャックとエリザベスが好きだっていうのは非常によく伝わりますが、好きすぎて物語がつまらなくなってるというか。

あと錯乱したキャラクターが幻影を見るシーンが入ってる映画って大抵碌でもないですけどこれもそれですね。ジョニー・デップがうまい役者だからなんとか見れてるけど、これ演技の下手な役者がやったら見ていられないぞ、という感じだった。いや〜クソでしたね〜!金はかかってるし役者も上手いからなんとか見れるけど、脚本家はよくこれ書いたしOKした方もOKした方ですよ、という感じ。

大ヒット映画三部作の最終章だから豪華にしようとしたのが変な方向に行っちゃったんでしょうね。やるならLOTRやポッターのように原作のあるやつでないと。一作ごとに作って脚本考える話だといきあたりばったり感出ちゃうんで。