持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

ファンタジー映画感想106 ダレン・シャン 若きヴァンパイアと奇妙なサーカス

ダレン・シャン~若きバンパイアと奇怪なサーカス~ (吹替版)

2009年米。原作はポッターと同時期くらいに出た児童書で作者はダレン・シャン。かなり長いシリーズなのだが映画は一作で終わってしまった。正直B級だったので…。私は原作ファンというわけではないけれど映画は今一つだったなぁ〜。これ高校の部活の先輩がめちゃくちゃ好きで一気にセットで借りて読んだんですよね。思い出。

 

あらすじ

ハンサムな高校生ダレンには粗暴な友達のスティーブがいる。スティーブと仲がいいことは秘密にしていたがそれでもダレンとスティーブは友達だった。ある日二人はサーカスを見にいく。スティーブはサーカスの団員クレプスリーは吸血鬼と見抜き自分も吸血鬼にしてくれと頼むが、クレプスリーはスティーブは断りダレンを吸血鬼にする。スティーブは悪の吸血鬼となりダレンの前に現れる。

 

感想

見るのが苦痛な映画。主人公に感情移入できない。珍しくハイカーストに属する主人公なのだが友人に対して不誠実だし。ファンタジーに限らずだけれど、映画の主人公で年少者の場合ハイカーストに属さない人が多いんですよね。共感性のためです。天才少年が主人公のこともあるけれどその場合は友達いなくてぼっちだったりする。ダレンは珍しく頭良くて人気者で、という人なんですよね」。しかも親子仲もいい。親と仲がいいのはいいけれど親は軽薄で特に好感度は上がらない。基本全てに受け身な男なんですよ。友人スティーブとの対立も本来は盛り上がるはずだがそんなに仲良かったように思えないのでしらけてしまう。

というかそもそもこのダレンへのなんか「ムカつく」という気持ち、どこから来ているかっていうとダサいお友達のスティーブとの付き合いを秘密にしてるという、この友情への不誠実さに起因していると思う。自分の友達のことを「こいつと友達なのバレるとみんな変な目で見られるから内緒にしておこう」なんて思うやつ、好きになれという方が難しいんですよ。それなりの予算はあるのでB級ってほどでもない映画です。でも予算が潤沢になるのかと言われるとそうでもない。2作目以降ができなかったのも仕方がないという感じかな。