持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

ファンタジー映画感想162 シン・ウルトラマン

見ました〜。評価を下すのが難しい映画だったな。「面白い映画だった!こんな名作滅多にないから絶対見て!」ってほどではないんですけど「クソ映画だったから見なくても全く問題ないですよ〜」ってわけでもないんですよ。つまらなかった。でもアイディアがいいなと思うのは確かにあったんです。面白い部分は確かにあった。でも脚本はしょりすぎで人間関係が十分に描けてないせいで感動が薄いのと、無意味なフェチシーンの連発で令和3年の感覚で見ているとだいぶしんどい。でもアイディアがいい部分は確かにあったんですよ。でもセリフがくどかった。高度に発達した知的生命体について人間が考えるとどうしてもくどくどした政治家っぽくなってしまうのは想像力の限界なのかな?

 

2022年の日本の映画です。監督は樋口真嗣。脚本が庵野秀明です。

 

大怪獣シリーズ ウルトラマン ( シン・ウルトラマン ) 少年リック限定 発光ver.

 

あらすじ

既存の兵器では歯が立たない怪獣(禍威獣と書きます)に対して政府は禍威獣特設対策室専従班を作ります。そのメンバーの1人である神永はある日任務の最中に子供を守ろうとして瀕死に。それを見かけたウルトラマンは彼に心動かされ彼と一つとなり、基本は神永、怪獣が出てくると銀色の巨人ウルトラマンとなって戦うように。最初は高度な知能を持たない怪獣ばかりでしたが、ある時から高度な知能を持った人型の宇宙人が地球にやってくるようになります。ウルトラマンの存在は彼らにとって邪魔となり、神永は誘拐されます。

 

感想

これ、Hey!Say!JUMPの有岡くんが出ていたのと「シンゴジラ」がめちゃくちゃ好きだったからという理由で見ました。私がHey!Say!JUMPで特に好きなのは中島裕翔くんで、基本好きなアイドル箱推しなんですけど推しグループのメンバー全ての個人仕事をチェックしていたら時間もお金もアレなことになるので基本やらないんですけど、今回はシンゴジラ好きだし評判いいし、で見たんですよ。公開二日目かなんかに。

最初はめちゃくちゃ興奮しました。シンゴジラの焼き直しみたいなのでもいいや〜と思って見にいったんですけど最初からそれを超えてた。怪獣が初めて日本に現れた時のパニックとそこを乗り越える過程を描いたのがシンゴジラでしたが、シンウルトラマンは怪獣襲来が日常化してみんなややダラダラしていて、更にそれが新しいフェーズに入った時に外部からよくわからない救済(ウルトラマン)がもたらされたっていう状況の話なんですよね。この「外部からもたらされたよくわからない救済」ってところがポイントで、なんだかよくわからないから信じるに信じられないんですよ。それに意味不明に強いからみんなダラダラ頼ってしまうし。こういうふうになるだろうな、という感じで面白かった。

一方で映画としてよくないところもあって、それが時間配分です。

書きたいことを時間内に収めるために大急ぎなんですよ。おかげでヒロインたる長澤まさみ演じる浅見と神永のバディの絆が十分に描けてない。ちょいちょいシーンで「バディを何と心得てるのかしら?」とか「バディだもんね」みたいなセリフがあるんですけど絆ができるシーンが描かれてないからすごい「口だけバディ」っぽくなっちゃってて感動できない。

あと長澤まさみが浅見やってくれたからだと思うんですけど、制作陣の「せっかくまさみさまがやってくれたんだから妄想全部叶えようぜ」が露骨すぎた。巨大なボディラインのわかるスーツを着た美女のスカートをしたから撮るとかタイトスカートなのにすごい脚上げさせて美脚を楽しむとか。申し訳ないけど令和の時代にこれをやられると「時代錯誤〜」「きも〜い」という気持ちが抑えられない。わかるよ!まさみさまみたいに綺麗な人がやってくれるんだったら妄想を叶えたいよね?でもアダルト系のコンテンツとか深夜番組じゃないんだし、子供も実るウルトラマンでこれやられるとだいぶ…。他のところができてればまだよかったのかもしれないけど、脚本のくそ端折りがある中でやられるとどうも良いとは言えないなぁ。

あとメフィラスの「私の好きな言葉です」「私の苦手な言葉です」が多すぎてちょっとくどかったかな。もう少し少なくてもちゃんと面白いよ。