持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

新ジュマンジと旧ジュマンジ(オリジナル)との違い

ジュマンジって元々は1995年の映画なんですよね。単発のやつ。

ジュマンジ (字幕版)

その後類似の作品としてザスーラが出ました。

ザスーラ (字幕版)

ちなみに私これは見てないんです。見ないと行けないな。見たらこの投稿も書き換えるかもしれません。

それで1990年代にこうやって映画が出た後しばらく特に何もなかったジュマンジシリーズ、なぜか2017年に突然新作が出ます。

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル (字幕版)

そして2019年にはさらに新作

ジュマンジ/ネクスト・レベル (字幕版)

ザスーラ」は見ていないので語れませんが、このオリジナルジュマンジ(1995)と最近のジュマンジ(1997及び1999)にはジャンルの差があります。

つまりオリジナルジュマンジはジャンルで言えばローファンタジー(ゲームの中のものが現実世界に飛び出してきて騒動を引き起こす物語)であったのが、新ジュマンジでは主人公たちがゲームの中に入っていくハイファンタジーな訳です。つまり行き手帰りし物語。目的が旧ジュマンジでは「ゲームから出てきたものをゲームに戻すためゴールを目指す」だったのが、新ジュマンジでは「ゲームの中から現実に帰るためにゴールを目指す」ことになる。旧ジュマンジでもアランはゲームの中に吸い込まれますが、でもゲームの中での生活は描かれないのでこれはハイファンタジーとローファンタジーの混淆する作品ではなくローだと思います。子供たちにとってはアランはゲームの中から出てきた人、ですし。

このジャンルの大きな差は最後の決断にも大きく影響してきます。

つまりローファンタジーだった旧ジュマンジではこのままでいるという選択肢は難しい。何しろジャングルの動物たちが大暴れして現実をめちゃくちゃに破壊しているので。でもハイファンタジーである新ジュマンジだと「このままファンタジー世界に残る」という選択をすることができます。だって彼ら数名がファンタジー世界に行って戻れなくなっていたとしても他の人には特に影響がありませんからね。実際「ジュマンジ/ネクスト・レベル」ではマイロが残る選択をしています。この行きて帰りし物語で帰れるのに帰らない人、たまにいますね。ドクとか。

なので新ジュマンジと旧ジュマンジ、どちらもゲーム中に吸い込まれる、或いはゲームが本当になる、ことだと思っている方がいましたら実は構造的には別の作品であるということにご注目いただきたいところです。