持丸のファンタジー映画感想

基本ネタバレなしのあらすじと感想で構成されています。ファンタジー映画である限りどんなC級であろうと見なければならない呪いにかかっています。記事の頭に画像があるのはリンクで飛べます。

ファンタジー映画感想129 メアリと魔女の花

メアリと魔女の花

2017年スタジオポノックジェネリックジブリの代表って感じですね。公開された時かなり叩かれてたな〜という記憶があります。私は何年か前にレンタルで見たんですけどその時はこうやってツイートする習慣がなかったので改めて見直しました。

 

あらすじ

赤毛の魔女が魔法大学から魔女の花を盗み出す。途中で力尽き種は森に落ちた。数十年後、一人で大叔母の元へ滞在するメアリが魔女の花を見つける。花の力で魔法大学へ行ったメアリは煽てられ入学する。しかし大学では変身魔法のため動物実験をしていた。友人のピーターと猫が大学に拐われる。

 

感想

まずですね〜、「二ノ国」を見てしまった今もう一度この映画を見直すとさほど悪くもないんですよね。ジブリをたくさん見た人が見ると粗が目につくと思います。なんか短絡的だな、とか予定調和が目につくな、とかキャラクターの言動行動全部ストーリーのためにあって生きてる感じがないな、とか動きが適当だなとかこのシーンただジブリに似せるためだけに入れたでしょ!(メアリが箒置き場から危ない階段を上がるシーンは原作にないんで千と千尋へのオマージュですかね?でもあのシーンは千尋の成長を描くために必要だったんですけどメアリは大して怖がってないから意味がない)とかね。

クリーチャー系のデザインが宮崎駿意識してるんだけど(祟り神とか荒地の魔女の手下とかラピュタの機械とか)工夫がないから動きがデザインと合ってなくて変とかね。ジブリを知ってるせいで絵柄や色合いがテイスト似ているせいで余計に粗が目立ってしまう。でもジブリ見たことがない人が見たらそれなりにいいと思う。最高ではないですよ。でも石畳の色合いとか絵は美しいし、一応物語もちゃんとしてる。ちょっとセリフに工夫が見られなくてテーマ「一緒に帰ろう」を大声で何度も繰り返すとかしつこくて垢抜けないところはありますけどこれくらいの映画で怒っていたら本当に見るものなくなるので許容範囲だと思います。一応クライマックス盛り上げましたもんね。2段階で。

最後の解決あっけないな〜って感じはありましたがでもOKの範囲だと思います。マンブルチュークとドクターディーの闇落ち感が足りなくてなんか悪なのにそんなに存在感ないんですよね。いや、変身間違えてキメラ作ってるんでめちゃくちゃ悪いんです。でも自分が強くなる、ではなくて学生たちに強い魔法使いになってもらおうっていうのが動機なのでそこまで悪そうに見えない。強くなって何をしたいのか、とかがあればよかったのかな〜。あとは悪役一人にしちゃうとか。

ピーターのキャラデザが悪いのはちょっと気になりましたね。大事なキャラだし。でもジブリと比べなければOKの映画だと思います。

とりあえず二ノ国見に行くくらいならメアリと魔女の花を見に行くべき。ストーリー的にはかなり原作の通りなんですよ。宮崎駿は原作ある物語を映画用に上手に大胆に変えるのが上手い人でしたが、このケースは多少の変更はあれどほんの少しで大胆と言えるほどではなかったな。その辺が天才と秀才の違いなんですかね〜。

 

過去のツイート遡ったら初めて見た時の感想が出てきたので載せておきますね。

 

初見の感想:

評判が芳しくなくて見てなかったメアリと魔女の花を見はじめたんだけど、一部の人が言うほど駄目な映画ではなさそうに思う。少なくともピーターを助ける動機や猫を追うことに私は違和感なかった。

ただ、なんとなく全てにおいてあと2割足りないなという感じがする。

例えばイギリスに見えないところとかピーターがよくわからないというのもある。いくつか知らないけど、ちょっとメアリにとって都合よすぎるかなぁ。お母さんの話、セリフで言わないで絵で見せて欲しかった。坂では会わないで、家まで行けば家の様子はかけたはず。

エンドア大学に人が居なさすぎるという批判もあった。あれは大学を怖い場所に描くためじゃないかな。わざと生徒の顔は無個性にしてあったし、透明になる術のシーンでは仮面をつけさせて居た。アップにしてキャラを出すと、千と千尋湯屋みたいにキャラクターに魅力が出てしまう。そこを避けたのでは。

私の最終的な感想は宮崎駿の最盛期の作品と思って見るな、かな。 ファンタジーとしてはセオリー通りです。ただ全部教科書どおりで飛び抜けたところがないからなんとなく物足りないかんじがするだけ。 もののけ姫とか千と千尋の神隠しとかの物凄い勢いはない。