ファンタジー映画感想20 アリス・イン・ワンダーランド
2010年。ティムバートンの実写の方。 アリス好き的にはあのファンタジーをこんな平凡な冒険ファンタジーに、と言う絶望があったものの、映画にするならまぁこんなもんじゃないでしょうか。わかりやすいし。 ヒロインのミアのビジュアルが最高によい。
あらすじ
アリス・キングスレーはパーティーでの公開プロポーズから逃げ出しウサギを追って穴に落ちる。着いた先は横暴な赤の女王の圧政に苦しむ地下の国アンダーランド。住民はジャバウォッキー(女王のドラゴン)を倒してくれる救世主のアリスを待っていたが、アリスは人違いだと言われて…。
感想
主演のミア・ワシコウスカがすごくテニエルの挿絵のアリスみがあって最高。ただ映画自体はなんでこんなつまんねーヒロイックファンタジーにしちゃったのかね?というがっかり感がある。ヒロイックファンタジーは好きですがアリスでやんなくてもいいだろ。まぁ一般受け狙うとこうなるのかもしれませんが。ただネバーエンディングストーリー並みにがっかりですね。原作がナンセンスなのではてしない物語ほどはがっかり感少ないですけど。
マッドハッターのデップのビジュアルはマッドに重きを置いた感じでものすごいですね。ドラゴンのタグをつけているのはジャバウォッキーのためです。衣装デザインと美術はその他のティム・バートン映画の例に漏れず最高です。衣装担当はコリーン・アトウッド。アカデミー賞を受賞しています。ティム・バートンとのコンビは「シザー・ハンズ」かららしいのでこれは長い!この映画ではアリスのサイズがコロコロ変わるのでその度にいろんなものを駆使してドレスを作るんですが、それがどれも可愛いんですよね。ティーポットに入るサイズの時のリボンを使って作ったドレスも可愛いし巨大になった時のカーテンのドレスも可愛い。デザイン系は常にハズレがないですね。
ジャバウォッキーのデザインは確かにジャバウォッキーと言われればそうなんですけどなんか結構普通のドラゴンだったな。アリスの全身鎧は似合ってたし可愛いんですけどなんかめちゃくちゃ軽そうに見えました。そもそもああいう鎧って重いのでなんの訓練もなく着て戦えないだろう、っていうのは突っ込んじゃダメですね。
アリスって2冊あって、不思議の国のアリスはトランプ、鏡の国のアリスはチェスのお話なんですけど、この映画は二つを混ぜてるんですね。赤の女王と白の女王っていうのは鏡の国のアリスの話なんですよ。ハートの女王を赤の女王と同一にして、兵士を赤の女王はトランプ、白の女王の兵士はチェスにしている。まぁ映画ですからね、これくらいの脚色は当然だと思います。